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2019.4.9 | カテゴリ:ブログ

新しい時代の幕開け


新年度が始まり、心機一転、
新たな一歩を踏み出す決意を
されてる方も多いことと思います。
 
今年度は新天皇即位式があり、
元号も「令和」に変わるという、
大きな時代の転換期にあります。
 
報道によれば、
「令和」の出典は『万葉集』の
「初春の令月にして気淑く風和らぐ」
ということです。
(奈良大学国文学科上野誠教授)
 
また、外務省では「令和」の英訳を
‟beautiful harmony (美しい調和)”
とする方針を決めたそうです。
(日本経済新聞)
 
私は個人的には、
日本人の調和を重んじる
和やかな民族性が反映され、
良い元号だと思っています。
 
特に「和」については、
和風・和歌・和文・和菓子など
日本の風情を表わす表現として
日本人にすっかり定着しています。
 
「和」の由来は、
『万葉集』よりさらに古く、
聖徳太子が定めた『十七条憲法』の
「一に曰わく、和を以て貴しと為し」
と考えられます。
 
この一文はその後の
日本人の精神的支柱となり、
和やかで調和を重んじる民族性が
育まれてきた一因であると思われます。
 
さらに、
「和を以て貴しと為し」の
原典を調べると、孔子の『論語』
からの引用であることが分かります。
 
『論語』には、
「君子は和して同ぜず、
 小人は同じて和せず」と
「和」について注釈があります。
 
つまり、
「個性を抑圧して人に同調すること」
が「和」の本義ではなく、
「個性を尊重しつつ協調すること」
の大切さを説いています。
 
世界文化遺産に指定されている
「紀伊山地の霊場と参詣道」は、
「和の精神」の表れの一つといえます。
 
紀伊山地の霊場と参詣道では、
熊野三山・吉野大峰・高野山
という三つの聖地と
その聖地を結ぶ参詣道が、
世界文化遺産に指定されています。
 
熊野三山は神道、
吉野大峰は修験道、
高野山は仏教であり、
それぞれ独立した宗教の聖地です。
 
紀伊山脈という大自然に包まれて、
それぞれ独立した宗教の聖地が、
信仰の道で結ばれ、それぞれの
宗教性や価値観を尊重しつつ、
1200年間も共存しているのです。
 
その見事な融和が世界的にみて
稀有な存在であるという理由で、
世界文化遺産に指定されています。
 
島国でありながらも、
多様性があり、奥の深い、
日本文化が育まれてきた背景には、
 
自他の価値観を尊重しつつ、
融和・調和・平和を重んじる、
「和の精神」があるといえます。
 
しかしながら、
近現代の日本においては、
個性を抑えて集団に同調することが
美徳とされる時代が長く続きました。
 
新しく訪れる令和の時代には、
「和の精神」の本義に立ち返り、
個性×調和=活力と調和のある社会
となることを願うばかりです。
 


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