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2018.3.6 | カテゴリ:ブログ

マインドフルネス瞑想
≪日常編≫

マインドフルネス瞑想は仏陀(釈尊)より伝わる瞑想法です。感情を安定させて、心身の調和を取り戻すのに効果的な瞑想法です。安養寺の瞑想実践会には、20代から80代まで幅広い年齢層の方が参加しておられます。どうぞ気軽にお立ち寄りください。ここでは、日常で実践できる簡単な瞑想法をお伝えいたします。
 
意識的な呼吸
 
私たちは常に呼吸をしていますが、呼吸を意識することがあまりありません。これに対して、自分の吸う息と吐く息に意識を向けることが、マインドフルネス瞑想の基礎となります。とても簡単ですが、心身の調和を取り戻す効果は絶大です。
 
呼吸をコントロールすることなく、ありのままの呼吸を感じてみましょう。呼吸に意識を向けることで、分散していた心と身体が一つになり、日常のそれぞれの瞬間に集中してエネルギーを注ぎ込むことができるようになります。
 
息を吸って吐いてを繰り返しながら、鼻や口から出入りする息の流れを感じてみましょう。意識的な呼吸をしばらく続けていると、自然に静かで穏やかな呼吸になり、それに伴い、心も静かで穏やかになっていきます。
 
歩きながら、仕事をしながら、台所で料理をしながら、どんなことをしながらでも、その瞬間に安らぎをもたらすことができます。吸う息と吐く息を最初から最後までしっかりたどっていると、それだけで思考は働かなくなります。
 
さあ、心を休ませてあげましょう。私たちは日常生活で考えることがたくさんあり過ぎます。考えることを止め、心を休ませるのは素晴らしいことです。大切なことは、今この瞬間にとどまり、一瞬一瞬を楽しむことなのです。
 
マインドフルネスの鐘
 
意識的な呼吸に戻ることを忘れないために、何かの音を利用することもできます。その音を「マインドフルネスの鐘」と呼びます。電話のベル、チャイム、寺院の鐘などを耳にした時に、いったん手を止めて、呼吸に意識を向けます。
 
どんな音でも「マインドフルネスの鐘」にすることができます。鐘の音を聞いたら、話すことも動くことも止めて、身体の緊張を緩めて、意識的な呼吸を3回します。無理なく、楽しみながら、まずはやってみましょう。
 
いったん立ち止まって、呼吸に意識を向けることで、静かで穏やかな心を取り戻すことができます。心身が解放されて、目の前の作業に楽しく取り組むことできるようになります。目の前ある存在(人やもの)をより確かに感じられでしょう。
 
電話のベル、チャイム、寺院の鐘以外にも、赤ん坊の泣き声、サイレン、クラクションさえも、「マインドフルネスの鐘」にすることができます。いったん手を止めて、呼吸に意識を向けるだけで、心身の緊張がほぐれて、静かで穏やかな状態に戻ることができます。
 
坐る瞑想
 
坐る瞑想(坐禅)とは、本来の調和の取れた自分に戻るための方法です。自分の心や身体に意識を向けることで、乱れに気づき、調和を取り戻します。坐る時にはいつでも、お堂に鎮座する仏様のような静けさや穏やかさを取り戻すことができます。
 
あなた心の状態、身体の状態、周囲の状態に意識を向けてみましょう。あなたの心や身体の疲れを労り、緊張を解きほぐし、やさしさのエネルギーで包み込み、そしてそのエネルギーを周囲や大宇宙へと広げていきましょう。
 
坐る瞑想は深い癒しをもたらします。喜び、愛しさ、静けさ以外に、痛み、怒り、いらいら、悲しみなど、否定的な感情が湧いてくることがありますが、怖れることはありません。どのような感情であっても、その感情に寄り添うことで和らいでいきます。
 
この瞑想では、とにかく坐ることを楽しみましょう。瞑想している間、最初から最後までリラックスして、心地よさや喜びや幸せを感じられるように坐りましょう。まず、安定した坐る姿勢を整え、吸う息と吐く息の流れをたどることから始めます。
 
入ってくる息と出ていく息の流れを辿っていると、自然に呼吸が穏やかになっていき、心も身体も穏やかになっていきます。自分に微笑みかけ、過去や未来への思いを手放します。今この瞬間にとどまり、この素晴らしいひとときを味わいます。
 
思考(雑念)が生じたら、それを確認して、吐く息とともに手放します。否定的な感情が湧いてきたら、それを受け止めます。その感情に寄り添うことで徐々に和らいでいきます。心や身体の変化を観察することで、たくさんのことに気づきます。
 
坐る瞑想を上手に行うためには、心と身体の緊張を解きほぐすことが大切です。坐った姿勢で心地よくくつろぎます。静かに坐るのは、貴重なひとときです。あなたがリラックスして、あなた自身であるための大切な機会なのです。
 
歩く瞑想
 
歩く瞑想では、ただ歩くことを楽しむために歩きます。そのコツは、どこかにたどり着くために歩かないことです。歩いている時にはいつでも実践できます。職場まで歩くときや、台所まで歩くときにも実践できます。余裕をもって充分に時間をかけて歩きましょう。
 
この瞬間を楽しみながら歩くことは、生きることに実感をもたらし、人生に喜びや幸せをもたらします。急いで人生を歩いても、行きつく先には墓場があるのみです。それならば、一歩ずつこの瞬間の楽しみながら、ゆっくり歩んでみてはいかがでしょうか?
 
一歩一歩によく注意を向け、急がずにゆっくりと歩きます。息を吸って吐きながら、その一呼吸ごとに意識を向け、その間に何歩歩いたかを確かめます。呼吸に歩みを合わせます。その逆ではありません。呼吸と歩みの両方に気を配ります。
 
この時、呼吸と歩行をつなぐのが、歩数を数えるという行為です。息を吸いながら「1・2・3」、息を吐きながら「1・2・3」など。実践を重ねると、吸う息と吐く息の長さが近づいてくるのが解るでしょう。呼吸に合わせて、偈(詩)を唱えることもできます。
 
呼吸のリズムが3-3ならば、息を吸いながら「蓮の・花が・咲く」と唱え、息を吐きながら「蓮の・花が・咲く」と唱えます。または、息を吸いながら「緑・色の・地球」と唱え、息を吐きながら「緑・色の・地球」と唱えます。
 
呼吸のリズムが2-3ならば、息を吸いながら「蓮の・花」と唱え、息を吐きながら「蓮の・花が・咲く」と唱えます。または、息を吸いながら「緑・色の」と唱え、息を吐きながら「緑・色の・地球」と唱えます。
 
ただ偈(詩)を唱えれば良いというものではありません。足元に蓮の花が咲いているのを観ながら歩くのです。緑色の地球と一体となっているのを感じながら歩くのです。あなただけの新しい偈(詩)を自由に作ってみてください。
 
深いくつろぎの瞑想
 
深いくつろぎの瞑想は、休息と癒しによって、身体の立て直しをはかる良い機会です。まず、畳(床・布団など)の上にあおむけになり、両腕は身体の横におきます。背中に触れる畳を意識しましょう。身体が畳に沈みこんでいく感じに任せます。
 
入ってくる息や出ていく息に気づきます。呼吸とともにお腹がふくらみへこむのに気づきます。呼吸をたどっているだけで眠ってしまうこともあります。身体から緊張がほぐれて、完全にくつろいだ状態に入っていきます。
 
息を吸いながら、両目に意識を向けます。息を吐きながら、両目の緊張を解きます。眼球が頭に沈み込んでいくような感じで、目のまわりの小さな筋肉もすべて緊張を解きほぐします。両目に微笑みかけ、慈しみと感謝の念を送ります。
 
息を吸いながら、口に意識を向けます。息を吐きながら、口のまわりの緊張を解きます。口のまわりには何百もの筋肉があります。微笑むことで、それらすべての筋肉の緊張がほぐれ、ほほやあごや喉まで緩みます。
 
このようにして、身体の上から下までボディスキャンするかのように、頭・両目・口・両肩・両腕・肺・心臓・胃・大腸・腰・両脚など、特に癒しを必要とする部分に重点的に意識を向け、緊張をほぐし、微笑みかけ、慈しみと感謝の念を送ります。
 
全身の緊張がほぐれて、まるで水面に浮かぶ睡蓮のように全身が軽く感じます。空に浮かぶ雲のように自由を感じます。しばらく心地よい時間を過ごしてから、呼吸に意識を向けて、通常の感覚を取り戻します。
 
参照:ティク・ナット・ハン著『ブッダの幸せの瞑想』
 
Anyoji Samgha
マイインドフルネス瞑想実践会


 


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