井上寛照公式サイト

2019.9.9 | カテゴリ:ブログ

中秋の名月〜月の三つの徳〜

「中秋の名月」とは「秋の中頃の満月」を意味しています。
 
旧暦では7月~9月が秋にあたり、旧暦8月15日が秋のちょうど中頃となるため、この頃の満月の夜を「十五夜」として月を愛でる風習があります。
 
2019年は9月13日(金)の夜が「十五夜」にあたります。
 
私は兵庫の山間に住んでますので、この時期は昼間は暑い日が続くものの、夜になると涼しくなり、夜空が澄み渡り、秋の虫の音が響き渡り、心地よく過ごすことができます。
 
日本には縄文時代の昔から月を愛でる風習があったといいます。
 
貴族たちの間で十五夜の月見が盛んになったのは平安時代といわれています。
 
彼らは、水面や盃の酒に映った月を見ながら酒を酌み交わし、船の上で詩歌や管弦に親しむ風流を楽しみました。
 
庶民たちの間で十五夜の月見が盛んになったのは、江戸時代に入ってからといわれています。
 
庶民たちにとっては収穫の時期に当たり、月見を楽しむとともに収穫祭の意味合いが大きかったようです。
 
十五夜の月見の時には供物を供える習慣があります。地域によって違いはありますが、代表的なものとして、ススキ、月見団子、農作物などがあります。
 
ススキは秋の七草の1つですが、白い尾花が稲穂に似ていることや魔除けの意味があるようです。
 
丸い団子を月に見立て15個積み上げて月見団子として供え、里芋・栗・枝豆など収穫したての農産物を供えます。
 
ところで、仏教(真言密教)には月輪観という瞑想法があります。
 
満月を自心と重ね合わせて、月の三つの徳(清浄・清涼・光明)により、三毒と呼ばれる煩悩(貪欲・瞋恚・愚痴)を洗除する瞑想法です。
 
専門的な手法はさておき…
 
夜空に浮かぶ満月を眺めているだけでも、物事に対する執着から離れ、心をかき乱す強い感情を鎮め、身勝手な思考から離れる効果が期待できます。
 
そして、心の中に浮かぶ雑念(煩悩)を手放すことで、物事を偏りなくあるがままに見ることができるようになります。
 
また、満月だけでなく、日々刻々と変化する月の満ち欠けを眺めるのも楽しいものです。
 
この秋の夜はお月さまをゆっくり眺める時間を取ってみてはいかがでしょうか?
 
◆執筆者プロフィール◆
 
井上寛照(いのうえかんしょう)
医王山安養寺住職
サイモントン療法認定スーパバイザー
 
マインドフルネス瞑想実践会や心理カウンセリングを通して心と身体を癒やすサポートをしています。
 


  • お問い合わせ
  • メルマガ登録

facebook

twitter